

でもあまり深く考えたことなかったなあ

こんなお悩みを解決するために…
PDCAについて、あちこちで目にすることも多いと思います。
でも、本当に理解して使っていますか?
PDCAって言葉をみんなが使っているから、今さら詳しく教えてだなんて聞きにくいし…
なんとなくわかっているつもりで、計画して実行するのはやっているんだけど、あとはよくわからない
一般的な言葉すぎて今さら何のことか聞くのもためらってしまう。恥ずかしいかも。
そんなこと思わなくても大丈夫ですよ。いまこれから理解すればいいんですから。
そんなあなたにPDCAについて、詳しく解説します。
PDCAってなんだろう…

Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)
これらの4つの工程の単語の頭文字を取ったものです。
まずゴールを決めます。
これがないとそもそも始まりませんよね。
そしてゴールに向かって、何をどう進めていこうかというのを最初に決めて、それをもとに行動していきます。
やっていく途中でうまくいくこともあれば、うまくいかないこともあったりして、最初に予定していたとおりに進んでいるかな?って時々確認していくんです。
うまく進んでいるときはいいのですが、いつも計画どおりにうまくいくとは限りません。
うまくいってなかったときに、なんでうまく進んでないんだろうか?
どうやったらゴールに向かって進んでいけるのか、うまくいってないとこを修正してまた行動していく。
そうやって繰り返していくことで自分が描いたゴールへ進んでいきます。
結果、当初決めていたゴールに達成できるときもあれば、少し予定とは違ったゴールになったりしますが、PDCAサイクルを何度も繰り返して実践していくことで、ゴールに向かって計画を立てるときのズレが少なくなっていきます。
漠然と手当たり次第に行うのではなく、数値で見える化していきながら繰り返すことが大切です。
PDCAのことをもっと詳しく
それぞれの工程をより詳しく解説していきます。そのなかでうまくやっていくコツも合わせてお伝えします。
【Plan】(計画する)

ポイント
まずはゴールを達成するために何をするのかを決めていきます。
- 何をするのか
作業タスクを洗い出します。大まかな作業内容をピックアップしていくのではなく、できるだけ細かく決めます。
何かをするためには、1つ1つ細かな作業の積み重ねとなるはずです。
その細かな作業を1つずつ書いていきます。例えばBlogを作成する場合であれば
Blogを書く、画像を探して貼り付けるといっただけではなく、それに至るまでの作業がないと書けません。Blogのテーマを決める、テーマについて取材をする、取材した内容をまとめる、キーワード選定する、文章の構成を考える、見出しを決める・・・といったようにいろいろとやるべき作業があるはずです。
取材するにしても、実際に自分で試してやるのであればその準備や実践するに至るまでの過程も必要ですし、どういったことについて調べていくのかを決める必要があります。どうしても最初から細かな作業を洗い出すのは難しいので、大雑把な作業をあらかじめ決めておいて、徐々に細かくわけていけばいいのです。
- どれからやるのか
作業をするうえでの優先順位を決めます。
この作業を先にやらないと、次の作業に進めない場合があるかを見極めていきます。
②の作業には、先行タスクとして①の作業を書いておくと、進み具合を確認するときにしやすくなります。
また、同時進行しても問題がないタスクはどれなのかも確認して決めておきます。例えば、テーマに沿った取材しないと、文章の構成を考えたり、キーワード選定や見出しを決める作業はできません。
なので、テーマを決めて、テーマについての取材をしたあとに、文章の構成やキーワード剪定という流れになっていきます。 - だれがするのか
細かく決めた作業タスクを誰がやるのが一番効率的なのかを考えながら、役割分担をしていきます。
テーマに沿った取材をいくつもしなければならないとき、自分1人で全てをやるのか、誰かと協力して分担しながら進めていくのかでは作業スピードも変わってきます。例えば、取材をしてまとめるのは自分で、実験して試しながら結果をまとめるのは別の協力者にお願いしたり、内容を整理したり文章の構成までは自分で進めるけど、Blogを書くのはライターさんに依頼するという具合に役割分担を決めます。
誰がやるのが一番時間もかからず、完成度が高いものができるのか、そこを考えながら決めていきましょう。 - どれくらいかかるのか
1つ1つの作業にはどれくらいの量が必要なのかを確認していきます。
だいたいこれくらいの期間でできそうかな~といった大まかなものではなく、具体的に数値化させて決めていきます。
何ページ分の資料を作成するのかといった具体的な数字で設定します。
また、作業タスクの中には簡単にこなせるものもあれば、手間がかかったり難しかったりとバラバラですので、各作業タスクの難易度も決めます。資料作りを例にどれくらいかかるのかを割り出します。
① 1ページの資料を作成するにはどれくらいの時間がかかるかの基準を決めます。
それぞれの作業が何ページ分の作業になるのかを求めます。
② 基準の難易度を1として、手間がかかりそうな作業は2または3、逆に簡単な作業は0.5などとします。
③ 誰が担当するかによっても、作業効率がかわってきますので、自分を基準に1とします。
自分よりも慣れていて効率よく進められそうな人が担当の場合には0.7や0.8、逆の場合には1.2や1.3とします。
④ ①で求めた作業量に②と③の係数をそれぞれを掛けて、その作業がどれくらいかかるのかを求めます。10ページの資料を作成するにしても、難易度が高ければ基準よりも時間がかかりますし、それを作業する人が有識者であれば基準よりも早く終わりますので、それを数値化することでより正確な計画を立てることができます。
- いつまでにやるのか
それぞれの作業について、どれからやるのか、どれくらいかかるのか、これをもとにいつまでにやるのかを決めていきます。
このように1つ1つのタスクについて、どれくらいの作業量なのか、いつまでにやるのかを計画していきます。
【Do】(実行する)

ポイント
計画した内容を確認しながら、実行していきます。
どれから作業をすればいいのか、いつまでに作業をしていくのか、立てた計画をもとに行動していきます。
計画とおりに実行できるのが一番ベストなのですが、必ずしも計画とおりにいかないこともあります。
予定していたよりも、実際には作業量が多くなってしまったり、急な別の作業が割り込んでしまって、その日にやるべき作業をする時間が取れなかったりという不測の事態が起きることだってあります。
あとで計画を評価するために、そして改善するために、実行していく作業タスクの活動内容を記録しておくことです。
予定とおりにうまくいかなかったことや、そのときに起きた問題なんかも記録しておくとよいです。
気をつけなければいけないのは、その記憶をするために余計な負担にならないようにすることです。
記録をするために1時間も2時間も時間を取られているようでは本末転倒です。長くても30分くらいが限度です。
でないと、せっかくきちんと計画を立ててゴールに向かっていかなければならないのに、何のために時間を確保しているのかがわからなくなります。
【Check】(評価する)

ポイント
計画がどれくらい達成できているかを評価していきます。
全ての作業タスクが完了してから、果たしてうまくいっていたのだろうか?と全体を評価するのではありません。
うまく進行しているときはいいのですが、予定とおりにうまくいっていなかった場合、立て直す機会がないからです。
常に実行と評価、そして改善を繰り返していくことで、より理想のゴールへの到達を目指していきます。
進行中の作業タスクについては、想定していた作業量と現在の進み具合をチェックしていきます。
3日間かかる作業タスクがあった場合、開始から2日目の終了時点で60%以上進んでいればこのまま作業を進めても大丈夫だと判断できますが、それを下回っている場合には改善策を立てて、立て直していく必要が出てきます。
完了した作業タスクについては、想定していた期間内に想定量がきちんとこなせたかを確認します。
ここではタスクの達成率を数値化して確認していきます。
当初思っていたよりも作業量が増えてしまった、予定していた期間内に完了しなかった、もしくは完了しそうにもないと判断されたとき、何が原因で作業量が増えてしまったのかを確認します。
やっていくうちに実はやらなければならない作業を見落としていたとか、作業の途中で割り込みの作業が入ってしまって、時間をそちらにとられてしまったとか、難易度が思っていたよりも高くて結果作業量が増えてしまったとか、いろんな理由があるはずです。
割り込んできた作業は果たしていまやっている作業を止めてでもやらないといけないことだったのか、
実は逆に作業量が減って予定よりも早く完了した場合にも、何が理由でそうなったのかを確認することです。
早く終わったんだし、別にそんなことしなくてもいいでしょう?と思いますが、実は次回に計画をする場合、このゴールを目指すにはこの作業がこれくらいかかるという指標がより正確に導き出すことができるのです。
最初からは正確に導き出すことは難しいのですが、実行していった結果を評価することで、精度を上げていけるのです。
だいたいの方は大なり小なりいろんな作業を並行でかかえています。
先が見えやすくなり、かかえている作業をどうこなしていけばいいのかが計画しやすくなります。
【Action】(改善する)

ポイント
評価した問題点に対する改善策を練っていきます。
評価した結果、1つ1つの問題に対して、どのような解決策があるかを考えていきます。
解決策もいくつか選択肢があるとよりよいでしょう。
作業量が増えてしまったのであれば、その作業の一部を別の人や外注に振り替えていくとか、完了予定を少し延ばしてでもやらないといけないので、計画を一部変更していくとか、いくつかの改善策を試していき評価と改善を繰り返していくとかが必要になります。
選択肢の中から、最も実現性が高く、有益な手段をもとに、計画につなげていきます。
解決策のなかでも、それをやらないとどうしても前に進めないことなのか、それもできればいいけどどうしてもやらないといけないことではないのか、そういった判断もここでは必要です。
Blogのアクセス数を1年で10,000アクセスにするという目標を立てたとき、その目標を達成するための計画として、1日1記事書いてアップするという計画をたてて、実際にその計画に対して行動をとっていきます。
アクセス数がどのような推移で上がっていたのか、アクセス数が伸びている記事はどういったジャンルなのか、計画していたように1日1記事は書けているのかを評価して、原因となる要因をいくつか挙げていきます。
キーワード選定をしていない、文章が簡潔すぎて内容が薄い、Blogを書く時間が取れない…
このような原因があった場合には、それをどう改善していくかを考えて、目標達成をするに重要な事項を行動にうつしていく必要があります。そのためには、もう一度計画を見直して進めていかなければなりません。
PDCAがうまくいかないときにハマりやすいケース

目標設定が高すぎて計画倒れになってしまう
実現不可能に近い夢のような計画を立ててしまい、実行するのが困難になってしまうケースです。
いままでの1億円の売上実績だったのに、いきなり500億円の売上目標を掲げてしまうとか、1日数万アクセス数にしたいといった目標を立ててしまい、どんなに行動を起こしても改善策が見いだせず、目標に対する成果がまったく上がらず、途中でとん挫してしまいがちです。
目標はより実現可能なところから、徐々にこなしていくことです。
計画→実行のみしかしないまま、進んでしまう
とりあえず実行すればあとはなんとかなるというケースです。
計画をしっかりとたてて、実行するところまではほとんどの方はやりますが、計画とおりにいっててもいってなくても、行動量で調整していけばなんとかなると思って、評価や改善をしないままゴールに向かっていく。
途中でしっかり見直しをしなかったばかりに、結果として予定以上に時間がかかってしまったりとか、やらなくてもいい作業タスクを必死になってやって、何の成果にもならずに労力だけが消費されてしまったということに陥りやすいです。
予定以上に時間がかかったり、結果ゴールにたどり着けなかった場合、その分のコストがかかっていることを念頭にいれておいてください。人件費や光熱費もコストとして計上されているのです。
計画を綿密に立てていない
曖昧な計画のまま行動にうつってしまい、次は何をするのかをいちいち考えながら作業するケースです。
作業タスクが曖昧なままだと、何を先にやらないといけないのか、優先すべきことはどれなのか、次は何をしないといけないのか、ちゃんとゴールに向かって進んでいるのか、進んでいないときにはどう立て直せばよいうのか、こういったことが全くわからない状況に陥ります。
計画するときはしっかりと計画を練り、作業するときはその作業タスクに集中して効率をあげていくことです。
先にも解説したとおり、評価するときの基準にしやすいように数値化して計画を立てることです。
改善することに頼りすぎている
手当たり次第に改善と行動を繰り返してしまうケースです。
行動することは大切なことではあります。ただ、行動することがとにかく大事だと思っている人にありがちなのですが、分析をして何が原因なのかを考えることもなく、結果がでないことに焦って次から次へと手当たり次第に改善策を行動してしまうことです。
特に練られていない改善策は、何が原因でゴールに近づけないのかという問題をよりわかりづらくさせてしまいます。
仮にうまくいった場合でも、再現性が難しく、次に同じようなゴールに向かって進んでいこうとしても、何を実行したことで効果が得られたのかがわからないので、また同じようにあたふたしながらいろんな改善策を手当たり次第にという悪循環となります。
PDCAをサイクルとして回していない・途切れてしまう
PDCAを一度だけやって、サイクルとして何度も繰り返し活用していないケースです。
PDCAは計画・実行・評価・改善だけをすればいいのではなく、評価と改善をもとに計画を練り直して、実行にうつしてまた評価・改善するといったぐるぐると何度も繰り返していくことで効果が見られます。
また、客観的に適切な評価ができなかったばかりに、有益な改善策を実施できずに失敗に終わってしまったとか、改善まではうまくいったが、再度計画を見直すこともなくそのまま実行に移ってしまい、次の評価基準があやふやになってしまったということが見受けられます。
ゴールに近い作業タスクほど漠然とした計画になってしまう
ゴールまでの道のりが長い場合に、最近のタスクは綿密に立てるが、ゴールに近い計画は漠然とした計画になってしまうケースです。
計画を立てる時点でははるか先の予定がわかりにくいこともあるので、当初は漠然とした作業タスクになってしまうこともあるかとは思いますが、問題はそれをずっとそのままにしてゴールに向かっていくことなのです。
行動して評価・改善を繰り返して時間が経過していくうちに、当初はわかりにくかった後半の作業タスクが徐々に明確になってきますので、わかってきた時点で計画を見直すようにしましょう。
まとめ
PDCAがよくわからない、何か聞いたことがあるんだけど、細かいとこまではおさえてなかったという方に向けて、PDCAというものはどういうことなのか、どういったことをすればよいのかを解説いたしました。
数値化して具体的な計画をたてて、それを実行する。
実行していきながら、または実行したあとにそれがどれくらいうまく進んでいるのかを評価して、うまくいかなったとこがどこかを見直して、計画を立て直してまた実行していく…これを繰り返しながらゴールに向かっていく。
PDCAはサイクルなので繰り返して行うこと、スタートからゴールまでのルートを明確にして進んでいくこと
これが大切なことなのです。
途中で問題が起きても柔軟に対処できることができますし、何度も行うことで次へのゴールへの道筋を正確に見出しやすくなりますので、ぜひPDCAサイクルを活用してみてください。